面接やエントリーシートで挫折経験に関して聞かれて困った経験がある学生もいるのではないでしょうか。「挫折経験といううまくいかなかったことをなぜ話さなければいけないのか」と疑問に思う方もいれば、「挫折経験というほどの挫折をしたことがないから書けない」というように挫折経験の定義づけが大きくなっていて書けなくなっている方もいると思います。

今回は、挫折経験を聞く意図やアピール方法について紹介していきます。

【目次】

・就活で聞かれる挫折経験の意図

・挫折経験の効果的な伝え方

・まとめ

【就活で聞かれる挫折経験の意図】

企業側が就活生に対して挫折経験を聞くのには主に以下の3つのような意図があります。

1. 高い目標を達成するために必死に努力をした経験があるかどうか

「挫折した」というのは、何かに熱中して一生懸命頑張っていたものの途中で大きな失敗をしてしまったということです。なので、挫折経験がある人は、大きな失敗をしたと言える程、自分自身の中での高い目標を設定し、必死に努力した経験があるということになります。企業は社会の変化とともに成長し続ける必要があるからこそ、高い目標を設定し努力できる人材かどうかを見ています。

2. 挫折への向き合い方と克服方法

挫折経験についての質問は、ただ失敗をしたという経験を聞くわけではありません。その挫折をどのように捉え、どのように乗り越えていったのか、そこから何を学んだのかということについて企業側は興味を持っています。学生を終えて社会人になると、失敗や困難をその都度乗り越えていく力、失敗から何かを学ぶ力が求められます。そこを見極めるという意図もあります。

3. 失敗したときに打たれ強さ・ストレス耐性

社会人になると失敗の数も重さも学生時代の比ではありません。失敗や困難にぶつかる度に挫折してしまっていては、莫大な量の仕事をこなしていくことはできません。また、そのことから気分を病んでしまいストレスから会社を辞められてしまっては、採用コストをかけた会社にとって大きな損失になります。なので、企業側は挫折経験を聞き、その就活生に打たれ強さやストレス耐性がある人材かどうか、困難や失敗から逃げない人材かどうか判断をしています。

【挫折経験を効果的に伝える方法】

挫折経験について伝える方法は以下のような順番で伝えることがポイントです。

①挫折の内容・経緯

②挫折との向き合い方

③挫折経験から学んだこと

1. 挫折の内容・経緯

まずは自分の挫折経験の概要を伝えましょう。その際に、経緯を話したり、数字を示したりするとより効果的に伝えられます。特に、アルバイトやスポーツの経験などを話す場合は具体的に話さなければ、相手の挫折の内容をイメージできません。ただ、詳しく話し過ぎたり余計な情報まで話したりしてしまうと、自分でも気づかなかったような短所や弱みを相手に感じさせてしまう場合もあります。挫折経験を聞かれているとはいえ、エントリーシートや面接ではアピールの場です。不要な情報まで話し、相手にマイナスイメージを与えないよう注意する必要があります。

2. 挫折との向き合い方

挫折経験の内容を伝えた後には、その挫折にどのように向き合い、どのように乗り越えたか、つまり思考プロセスと行動プロセスを伝えましょう。具体的には、原因分析の方法や実際にとった解決策・乗り越えた方法です。それにより、入社後に失敗したときに、どのような対応をするか企業側はイメージすることが出来ます。

3. 挫折経験から学んだこと

挫折経験は自らの人生において非常に大きな財産となり得るものです。しかし、挫折や失敗から学ばなければ、ただの失敗話になってしまいます。挫折の内容や、向き合い方を伝えた後は挫折経験から学んだことを伝えましょう。失敗をしたときにその失敗を次に繋げることができるかできないかで、その人の成長の仕方も雲泥の差が出てきます。次に繋げられる人材は、同じようなミスをしないと考えられます。なので、自分の挫折経験から学んだことを活かした挫折後の経験まで言及できると、思考だけではなく行動にまで落とし込める人材だとより説得力を持って伝えられます。

【まとめ】

企業側は、ただどういう挫折・失敗をしたのかを聞きたいということではありません。その人が入社後に活躍できる人材かどうか見極めるためにも、非常に効果的な質問であり、就活生にとって大きなアピールポイントともなり得るものになっています。ぜひ紹介した方法を活用し、効果的に伝えられるように文章の構成を考えてみてください。