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<海外と日本の就活の違い>

皆さんは日本と海外の就職活動の違いを考えたことがありますか?日本の企業に就職すると決めている人は海外企業がどのような採用を行っているのか考えたことがない方も多いのではないでしょうか。

今回は海外と日本の就職活動の主な違いと就職に対しての考え方の違いについて紹介していきます!

【日本の就活の特徴】

・新卒一括採用:大学や専門学校を卒業する学生を一斉に採用する「新卒一括採用」が一般的です。これは日本の就活の最大の特徴で、世界的に見ても特殊なケースです。就活の早期化と言われていますが、現在日本では3月に情報解禁、6月から順次面接がスタートしています。しかし、面接が6月解禁になるのは、経団連の指針を守る企業であり、実際には6月以前から選考はスタートし、内定を出している企業も多いです。ですが、それでも情報解禁の3月を待ってから選考を始めるという企業も多く、どの企業もスタート時期を待って、一斉に採用活動を開始しているといえます。


・協調性の重視:協調性が特に重視されることも日本の就活ならではです。日本の企業の多くはチームプレーを大切にしています。人との繋がりを重要視し、チームで仕事を進めることに価値を見出す傾向にあります。一部企業では多様性を重視して、協調性よりも個性に重きを置くこともありますが、全体的にみると協調性重視の企業の方が多いです。多様性を求める企業はグローバル化したものがほとんどで、ローカルな企業の多くは協調性を高く評価する傾向にあります。


・ポテンシャル採用:就職時の能力はそれほど重要視されず、仕事をしながら大きく成長できること、将来的に企業に貢献できることが重要とされています。これは世界的に見ても異例であり、日本ならではの特徴と言えます。


・インターンシップの役割:インターンシップは採用活動の一環として行われますが、必ずしも採用に直結するというわけではありません。企業によっては、インターンシップを通じて学生の適性を見極めることもあります。


【海外の就活の特徴】

ひとくちに海外といっても範囲は広く、国や地域によって事情が異なることは確かです。国によって少し違いはありますが、日本とそれ以外の国で分けられるように、ある程度は共通している部分もあります。日本の就活は世界的に見ても特殊であり、海外ではどのような特徴があるのかを知り、自身のキャリアを描く上での参考などにしてみてください。


・海外の就活は実力が重視されやすい:日本の新卒採用はポテンシャルを重視することが普通ですが、海外では実力重視で採用が決定することがほとんどです。日本のようにポテンシャル重視の成長力を見越した採用基準ではなく、実力重視で即戦力かどうかが採用の重要な基準になります。新卒であっても実力がなければ採用にはならず、仮に採用されても仕事ができないとすぐに解雇されてしまうこともあります。それに伴って実力を見るために、インターンを重視している傾向にあります。採用の時に実力を正しく判断するために、インターンは採用試験の一環としておこなわれています。

 

・終身雇用という文化は無く転職も当たり前:実力主義を採用していることの多い海外の就活では、日本のような終身雇用制度はありません。年功序列で地位や賃金が上がる終身雇用制度は、ポテンシャルを重視して採用する日本独自のものといえ、実力主義を採用している他国では基本的にこの制度がないです。年功序列がないため、どれだけ長く勤めていても実力がない人や、実績がないことで評価されず、労働条件が向上しないことも多いです。ですが逆に、実力があり、実績を残せている人は高く評価され、若いうちに地位を得ることも少なくありません。終身雇用がないことで転職も日本より選択しやすく、よりよい条件や自身のスキルアップを考えて何度も転職をされる方もいます。


・卒業後から就活が始まる国もある:日本では在学中に就活を始め、卒業すると同時に就職を行います。海外でも同様のスケジュールで就活をおこなうことはありますが、一方で卒業してから就活がスタートするといったスケジュールの国もあります。この方法をとる大きな理由としては、在学中はまだ本当に卒業できるかどうかわからず、知識やスキルなども不確定とされることでしょう。実力を重視して採用しているので、学歴や研究結果などで評価を下すことも多く、修士や博士などの課程を修了して、ようやく就活の土俵に立てるということも中にはあります。在学中から少しずつ就職先について考えておく点では同じです。単純に選考を受けるタイミングが卒業前か後かという違いです。



【各国の就活事情】

アメリカ

アメリカでは新卒一括採用のシステムはありません。決まった就活のシーズンなどもなく、すべて個人のタイミングで動き出します。日本との共通点としては学歴が就職において鍵となることです。

<特徴>

・インターンシップの重要性→インターンシップ経験が採用に大きく影響します。多くの企業がインターンシップを通じて適性を見極めます。

・学歴→日本のように大学名ではなく「なにを専攻していたのか」「どんな活動をしてきたのか」などが重視される傾向にある。

ドイツ

ドイツでは、大学生が週に何度か会社で研修を行うのが一般的です。そして、小学生の時点で「進学をするのか」「職人の道に行くのか」などを決めなければなりません。自由度は低いですが、専門性を磨くことができます。転職については、ほとんどできないという状況です。ですが、日本では考えられない程の長期休暇をとることができたり、自分自身の仕事が残っているときは会社全体でフォローして休みに入ることができます。

<特徴>

・デュアルシステム→教育と訓練の組み合わせた制度で、学生が学校での理論教育と企業での実践訓練を並行して受けることが特徴です。

・専門性の重視→専門的なスキルや資格が重視されます。(特に技術職や工業系の職種)

香港

香港では、日本のように「新卒」が重宝されることはありません。また、企業が人材を育てるのではなく、各会社はすぐに戦力となる人間を求めている状況です。なので特別なスキルを持っていると、就活においてアドバンテージになります。他国よりも自由度が高めですが、即戦力人材以外を受けつけることがなかなかないという点があります。

<特徴>

・即戦力重視→新卒でも即戦力が求められ、社会人経験がないことがマイナスに作用することが多いです。

・ネットワーキングの重要性→知り合いの紹介やコネクションが採用に大きく影響します。



【日本と海外のインターンの違い】

このように日本と海外においてインターンの形態やもたらす役割が違います。これには文化的な背景があり、日本ではインターンシップが新卒採用の一環として位置づけられているため、企業の文化や職場の雰囲気を知ってもらう機会として活用されます。一方で、海外ではキャリア形成の一環としてインターンシップが行われているので、実務経験を重視するという傾向があります。こういった背景の違いなども影響しています。

【まとめ】

日本と海外では就活のスタイルが違うところが多く、私たちが「当たり前」と思っている就活スタイルとはかなり違うと感じられたのではないでしょうか。日本の就活の問題点が見えてきた人もいれば、日本の就活スタイルでよかったと思った方、感じ方や考え方は人によってそれぞれだと思います。現在就活中の方もこれからの方も自分自身が納得できる形で就活が終えるための情報の一つとして参考にしてみてください。