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ウェルビーイング経営の取組みと女性の社会進出 Part 1

現代社会において、女性の社会進出は大きなテーマとなっています。経済的な関係から共働きの家庭が増えてきていたり、女性がキャリアアップとライフイベントのどちらも望む時代になり、女性の社会進出を支援することは重要視されています。ウェルビーイング経営とは、従業員ひとりひとりの健康と幸福を重視し、働きやすい環境を提供することです。ウェルビーイング経営は女性の社会進出を支援するのに有効な手段となりえます。今回は女性の社会進出の現状、ウェルビーイング経営が女性の社会進出にどうやってつながってくるのかということについて紹介します。

【目次】

・女性の社会進出の現状

・女性の社会進出を妨げている要因

・ウェルビーイングについて 

  ・ウェルビーイングがなぜ今注目されているのか

・女性のウェルビーイング向上の具体策とメリット



【女性の社会進出の現状】

現在の日本において、働く女性の割合は増加傾向にあります。厚生労働省の「令和4年版働く女性の実情」によると、女性の労働力人口は3,096万人で、労働力人口総数に占める女性の割合は44.9%という結果でした。

女性の労働人口については、およそ30年前の平成2年に比べると503万人増加しています。また、労働人口総数に占める女性の割合も平成2年に比べると4.3%上昇しているという結果になっています。これらの結果から、女性の働くことへの意識が変化していることで労働人口が増加しているということがわかります。

【女性の社会進出を妨げている要因】

働く女性の割合は着実に増えているのに対して、まだまだ女性の社会進出が進まない日本の背景として、出産・育児との両立の難しさが挙げられます。多くの女性は、妊娠や出産を機に、「仕事か」「育児か」という二者択一を迫られているという現状があります。そのため、ワークライフバランスの両立が難しいことから昇進に積極的ではない女性が多いです。実際の現状として、第1子出産を機に5割の女性が離職するなど、出産・育児を理由に離職する女性が多いです。

女性の社会進出を進めていくためには、ワークライフバランスを充実させ、仕事と子育てを両立できる環境の提供が必要になってくると言えます。これを実現させていくために必要なのがウェルビーイング経営の取組みです。このウェルビーイングについて具体的に解説しながらどのような関係性があるのかを解説していきます。

【ウェルビーイングについて】

ウェルビーイングとは、個人や社会が身体的、精神的、社会的にも、すべてが満たされた状態であることを意味しています。また、日本の厚生労働省では、「個人の権利や自己実現が保障され、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念」として紹介しています。ウェルビーイングとは健康で幸せに暮らし、仕事でもプライベートでも自己実現ができる状態を指します。

<ウェルビーイングがなぜ今注目されているのか>

このウェルビーイングという言葉は最近耳にすることが多いですが、実は1948年にはすでに生まれている考え方です。現在になってウェルビーイングがビジネスの場で注目を集めている理由には以下のようなことが考えられます。

・働き方や価値観の多様化

従来では、定時に出勤して定時に退勤するか残業をして帰るという働き方が一般的でした。しかし、近年では「ダイバーシティ」という言葉がよく用いられるようになったよう に、価値観の多様化に伴って働き方も急速に変化・多様化しています。なので、社員のウェルビーイング実現のためにはこのような多様性の尊重が必要となってきます。

・人手不足の深刻化

少子高齢化が進み、将来的な労働人口減少による人手不足が大きな課題となっています。それに伴って、労働者各個人の多様性を許容し、最大限力を発揮できるように、労働環境を整えることが人手を確保するのには必要不可欠と言えます。

・働き方改革の推進

2019年の働き方改革関連法制定以降、残業時間の上限規制や多様で柔軟な働き方ができるように改革していく必要があるとしています。これによって、企業はこれまで以上に多様な価値観やバックグラウンドを持つ労働者が仕事をしやすい環境を用意することが求められるようになりました。また、仕事とプライベートの両方を充実させたいという価値観が強まったことで「ワークライフバランス」の実現もウェルビーイングを実現に需要なポイントとなっています。

・新型コロナウイルス感染拡大による健康意識の高まり

新型コロナウイルスの流行によって、リモートワーク・在宅勤務という働き方が急速に増えたことによるメンタルヘルスの問題や健康を意識する人が増えたという点もウェルビーイングに注目が集まっている理由の一つです。

【女性のウェルビーイング向上のための具体策とメリット】

1、ワークライフバランスの向上

フレックスタイムやテレワーク、時短勤務などの柔軟な働き方を取り入れたり、休暇を取得しやすくなったり、育児支援制度が充実することで仕事と家庭の両立がしやすくなります。

また、ワークライフバランスの重要性を、上層部から積極的に取り組み、制度を整備していくなどすることが必要です。


2、妊娠・出産ヘのサポートが手厚くする

女性が妊娠・出産を迎えるためには、仕事におけるサポートが必要不可欠です。女性が安心して妊娠・出産に専念できるように、同じ職場の従業員がそれぞれ女性のライフイベントにたいして理解をし、育児休暇の取得をしやすい環境を作ることも重要です。また、妊娠・出産に関してのサポートが手厚くなると同時にその後の職場復帰がしやすい環境提供、スキルアップ支援も行われることでより長く働く環境を作ることにもつながります。


3、女性のキャリアップをサポートする

女性の活躍推進を考えると女性の学びの機会を増やすことは重要です。働き方に制約がある場合にも研修が受けられるようにe-ラーニングなどを取り入れ自宅から受けられる研修の取り入れなどの動きがあります。ライフイベントの前段階でキャリアアップの意思があれば、その気持ちをあきらめずに意欲をもってスキルアップを目指す女性がさらに増えることに繋がるでしょう。

 

【まとめ】

今回は日本の女性の社会進出の現状や、ウェルビーイングの概要とそれが向上することが女性の社会進出にどのようなメリットがあるのかについて説明しました。ワークライフバランスも気にしたいけれどキャリアアップもしたい!と考えてる方はぜひ日本の現状把握や将来のキャリアプランを立てる中で参考にしてみてください!次回は女性が社会進出をすることがウェルビーイングな日常をどのように支えているのかや実際に取り組みをしている企業について紹介していきます。