【就活完全マップ〜IT業界理解編 Part2〜】
前回のIT業界理解編では紹介されていなかった、文系学生がIT業界に進んでSEになった時のリアルな現状について紹介をしていきます!文系学部からIT系に就職を希望している学生さんはぜひ参考にしてみてください。
【文系学部からSEになれる理由】
上記のような理由が存在します。これらについて詳しく紹介していきます。
1,上流工程では文系出身が活躍しやすいから
SEの仕事内容として上流工程・下流工程の2種類に分類されています。上流工程の仕事には、要求分析や要件定義といったクライアントが実現したい全体機能の設計業務や全体機能を実現する上で重要な部分機能のアーキテクチャ決定が含まれます。いずれもクライアント企業との細かい打ち合わせの上で決定します。この打ち合わせの中で、IT技術などの知識に乏しい企業に対して、分かりやすく説明や提案をすることが求められます。また、クライアントの要望を正確に把握するためにもヒアリング力が必要になったり、下流工程を担当する開発チームとうまく連携をするための協調力なども必要になります。このように上流工程ではコミュニケーションのスキルが重要になってくる場面が大きいため、文系の人でも活躍しやすいとされています。
2,SEとしての技術力は研修で身につけられるから
SEは「未経験でも大丈夫です」という募集をされることが多いです。この背景は、技術力は入社後に身につけていくことが出来るからです。なので、文系の方でもコミュニケーションスキルがあれば目指すことができます。ですが、入社後の研修ではプログラミングに関する専門的なカリキュラムがあるため、スムーズに理解をするためには、入社までに基礎的なIT知識があることが望ましいです。
3,SEの人材不足が深刻化しているから
現在IT業界全体では、深刻な人材不足が続いています。IT企業の需要は高く、クライアント企業からの依頼も多数寄せられています。しかし、開発を担当できるSEが足りていないために、案件を断るという状況になっているIT企業は少なくありません。こういった状況から、プログラミングなどが未経験でも意欲がある人を積極的に採用している企業は増えています。
4,人物重視のポテンシャル採用をしているから
選考では、性格・価値観、自社とのマッチ度を調べるケースが多く、プログラミングスキルの高さや出身学部・文系理系などはあまり重視されないことも多くなっています。プログラミングのスキルよりもSEの仕事に向いている人物か、自社との相性がよいか、新しいことを学び続けられる人材かを見ていることが多いです。
【IT業界に就職したい文系学生がやるべきこと】
①論理的思考力を身につける
②IT企業のインターンに参加する
③知識・技術を身につける
④プログラミングに挑戦しみる
【文系学生がSEになるのをとめられる理由】
上記に記載してある特徴に当てはまる方は、SEに向いていない可能性が高まります。
1, IT業界やSE職種への理解をあまりしていない
将来性が高く、収入が多いというイメージでIT業界を志望している場合やWeb・インフラ・組み込みエンジニアの職種を理解しないままSEを目指している場合などが挙げられます。こういった理解で就職してしまうと入社後の働き方にギャップを感じてしまう可能性が高まります。
2, ワークライフバランスを最重要視して就活している
SEはクライアント企業からの要望に合わせた受託開発に携わることが多く、受託開発では明確な納期が設定されます。この納期に間に合わせるように時には残業・休日出勤しながら開発に取り組むことも珍しくありません。そのため、プライベート時間を十分に確保したいと考えている方にはあまりお勧めされない傾向にあります。ですが、企業によっては社員のワークライフバランスを重視し、さまざまな福利厚生や働き方を認めていることもあります。なので、ワークライフバランスを重視しながらSEになりたい方は企業の働き方や環境についてOB訪問やインターンシップを通してリサーチしてみるとよいでしょう。
3, 対人コミュニケーションが苦手
パソコンに向かって黙々と作業するイメージを持つ方は少なくありません。ですが、実際の仕事スタイルはクライアント企業との打ち合わせや開発チームとの連携など、さまざまな立場の相手とコミュニケーションを取ります。なので、対人コミュニケーションが苦手な方にはあまり向いていないと言えます。
4, SES企業に対して理解が乏しい
SES企業とは客先常駐(プロジェクトごとにクライアント企業のオフィスに派遣されて働くこと)エンジニアを派遣する企業です。IT業界では、「客先常駐はつらい」「やめとけ」と言われることも多いです。SES企業や客先常駐の働き方に対して理解が不足している状態でSEを目指しているのは入社後のギャップに繋がってしまう可能性があります。
【文系学部からSEになって後悔しないための注意点】
①プログラミングに取り組み、向き不向きを判断しておく
独学やスクールなどを通じて、一度プログラミングに触れておくことが重要です。プログラミングに触れてみたり、学ぶことは自分自身がSEに適性があるかどうかを見極める判断材料にもなります。また、事前にプログラミングを学習しておくことは、入社後にスムーズにSEの業務に取り掛かるきっかけになるほかに、IT業界への志望度の高さをアピールすることにもつながります。入社後にギャップを感じ、早期退職とならないためにも向き不向きを判断しておくことはおすすめです。
②初任給は高いことではないことを理解する
すべての職種の中でも平均年収が高い職業ですが、初任給の段階ではほかの職種と大きく異なるわけではありません。理由としては、プログラミング実績や開発経験が少ないことが多く、ポテンシャル以外で評価しにくいことがあります。しかし、経験と実績を積むことによって着実に年収は上がっていくので初任給だけで判断しないようにしましょう。